ポケモンの原作には厳選という要素があります。性能が良いポケモンは採用され、性能が悪いポケモンは淘汰される厳しい世界。それが厳選であり、それがポケモンの世界なのです。
そんな厳選要素、悲しいことにただかわいい寝顔を見つめるだけの神ゲーことポケモンスリープにも盛り込まれています。しかも原作と違ってポケモンをゲットするハードルが高いにもかかわらずかなり多くの厳選要素が盛り込まれるという鬼畜っぷり。
※厳選の詳細記事はこちら。
世はまさに大厳選時代
SNSが発達した昨今、他人の"ご自慢のポケモン"の性能は嫌が応にも目に入ります。そうなると、これまでかわいがってきたポケモンが一転してクソ雑魚ナメクジに見えてくることでしょう。こうなるとかわいい寝顔を見るなんていうゲームの当初の目的は一瞬で消え失せ、よりエナジーを稼いでくれる"神ポケモン"を探す旅が始まります。というか始まってしまいます。
厳選なんてほどほどでいい
特にSNSをしている方はこの旅に巻き込まれ、そして厳選の難易度の高さに辟易し、最終的にポケモンスリープが嫌いになるわけ(予想)ですが、お金を湯水の如く使える廃課金さんはさておき、そうでない人たちは必要以上に厳選にこだわる必要なんていないというのが私の持論です。これから理由を漫然と書いていきます。あまり深く考えず読んでください。
理由①:未実装のポケモンが何体いるとお思いか
ポケットモンスター、略してポケモンは今何匹いるのか。気になって調べたところ、なんと1,010匹(2023年9月11日現在)だそうです。やばすぎる。ついに4桁を超えたのか。一方ポケモンスリープに実装済みのポケモンはたった104匹です。先日マネネとバリヤードの実装が予告されましたが、それらを入れても106匹。
残り約900匹の登場が控えているということは、それだけ現状のポケモンよりも高性能や使い勝手がいいポケモンがどんどん実装される可能性があるということです。
ポケモンスリープをその辺のスマホゲームと同列に考えるのは難しいですが、基本的にはどのスマホゲームも新しく実装されるものは既存のものよりも強力になりがちです。だって弱いものばかり実装していては誰も手に入れようとしませんし、そのためにお金も落としません。お金が落ちないということはゲームの運営が困難となるわけで。運営もボランティアでやっているわけではないので、急激なインフレは避けつつも、着実に高性能はポケモンを随時実装するでしょう。
しかも今後実装されるであろう数が現時点で900匹なわけです。そう考えると、現状実装されているポケモンを血眼になって厳選しなくてもなぁなんて思うわけです。もちろんほどほどの厳選は良いと思いますよ。効率よくゲームを進められるわけですし。でも完璧主義になってはいけません。厳選した完璧なポケモンの完全上位互換が出たらどうしますか?私なら泣く。
理由②:どうせさらなる厳選要素が追加される
ポケモンの原作にはとくせいというポケモンごとに与えられた性能差があります。このとくせいというのはポケモンの最初の作品からあったわけではなく、途中から追加された仕様です。
このような仕様追加の話は当然スマホゲームでも起こり得ます。原作同様とくせいが追加されるかもしれないし、レアなとくせいは同じポケモンでも10匹に1匹しか身に付けていない、なんて仕様が出てくるかもしれません。
今のポケモンスリープの仕様に近い話をすると、例えば持ってくる食材が1回で2種類持ってくるようになるかもしれませんし、サブスキルの種類が倍になるかもしれません。
ここで言いたいのは、厳選要素の追加は運営のさじ加減で簡単におこなわれるということです。そしてこういう厳選要素の追加はほかのスマホゲームでも当たり前のようにおこなわれています。このことから、「過去死にそうになりながら多額のお金をかけて厳選したポケモンが、仕様追加により微妙な個体に成り下がってしまった」なんて展開容易に想像できます。そうなったとき、必死に厳選したポケモンを切り捨てて再度厳選を開始しますか?厳選に命をかければかけるほど立ち上がるのが辛くなるでしょう。
理由③:厳選の難易度が下がるかもしれない
いくつかの厳選要素を目の当たりにした無課金・微課金からは、早くも厳選に対する絶望の色が見え隠れしています。これを放置するといずれ無課金・微課金はポケモンスリープを辞めるでしょう。
辞めることの運営継続への影響度合いは分かりかねますが、無課金・微課金へのケアをしてこなかったゲームは遅かれ早かれサービスが終了するか過疎となります。まぁポケモンスリープに交流要素なんてほぼ皆無だから過疎になったところでではありますが、少なくともユーザーコミュニティの熱気はなくなります。
それは"ご自慢のポケモン"を見せびらかす廃課金ユーザーのモチベーションを少なからず削ることに繋がります。だって自慢しても反応が無くなっていくわけですから。それに廃課金さんばかり残るため、"ご自慢"のハードルも上がるばかり。そうなると、廃課金さんの中にはポケモンスリープをやる意味が見いだせなくなり引退する人が出てくるかもしれません。こうなると運営継続への影響は徐々に大きくなるでしょう。
これを避けるため、運営から厳選の難易度を下げる施策が出てくるかもしれません。さきほど言ったさらなる厳選要素の追加と矛盾しているように見えるかもしれませんが、既存要素の厳選は簡単にしつつ新たな厳選要素を追加するという世界もあります。
既に現時点で、リサーチランクが上がるにつれて出てくるポケモンの初期レベルが上がる傾向にありますし、ポケモンのフレンドレベルが10になればレベル10のスキルが金スキル確定という厳選が少しでも楽になる仕様たちがあります。このような仕様が追加される可能性が大いにあります。
理由④:心がしんどい
いろいろ書いてきましたが一番大事なのはこれです。心がしんどい。
廃課金さんか真正のどM(ぼくのこと)は知りませんが、普通の人は必死になって捕まえたポケモンが微妙な性能だったということを続けられますか?ぼくはできるけど。どMだから。でも大半の人はだるくなってポケモンスリープを辞めるでしょう。そんなゲームじゃなかったはずなのに。ポケモンの笑顔を見て癒されて、ついでに睡眠の質も上がって良いことづくめだったのに。SNSとかいう存在があるからポケモンの優劣が可視化されて、その価値観に引っ張られてみんな辛くなっていくんです。
別に誰とも戦うゲームじゃないじゃないですか。ポケモンスリープは自己満足の世界ですよ。いいじゃない、ウソッキー5匹のパーティを組んだって。厳選なんて置いておいて好きなポケモンでパーティを組んだっていいじゃない。ゲームは楽しくないとゲームじゃないですよ。
いろんなスマホゲーム、はてはPCゲームをやってきた経験から、最後は感情論までいろいろ書いてきました。そこまで根詰めて厳選なんてやるものじゃないですよ。やったところでどうせ更なる厳選が待っていますし終わりのない地獄の旅になります。
スマホゲーなんて一時の廃課金より細々と、それでも長く続ける微課金の方が最終的に強くなります。まぁ強さを競うゲームではないけど、長くやることに価値があります。SNSのみんなの発信にあまり思いつめることなく今日もポケモンたちと寝ましょう。